中国語の韻母には-n、-ng で終わるものがあります。 これらを主母音 4 によって3つに分類します。
[a]を主母音に持つ音のグループを「a 系列」とします。以下の 7 音あります。
an
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解説
(解説)
・ [a]を発音した後、舌先を上の前歯の裏の歯茎に押し付けて[n]。・舌先が着くと、音の響きが止まるので、次の[ang]に比べて音は短め。
(ヒント)
「案内」の「あん」の要領。ang
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解説
(解説)[a]を発音した後、舌根を軟口蓋に当てる。舌先はどこにも着けない。
(ヒント)
・[a]→[ng]のように、2音節の積りで発音すると鼻音[ng]が出やすい。・最初に口を縦に開けたら、口は終始大きく開けたまま。鼻音[ng]が消えてから口を閉じる。・このため[an]に比べて音は長め。・「案外」の「あん」の要領。ian (yan)
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解説
(解説)[i]→[an]と続ける。
(ヒント)
・[a]は [i] と[n](共に舌が前方に来る音)に挟まれて、口が縦に開き切らないために音色が変化。・前に子音が来ない時(声母がゼロの時)は yan と綴る(「音節表」参照)。iang (yang)
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解説
(解説)[i]→[ang]と続ける。
(ヒント)
・[i]で始まり[ng]で終わる音は、[ng]を発音するために舌が奥へ行くため、頭の[i]は短くなり、一瞬の摩擦音のようになる。・前に子音が来ない時(声母がゼロの時)は yang と綴る(「音節表」参照)。uan (wan)
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(解説)[u]→[an]と続ける。
(ヒント)
前に子音が来ない時(声母がゼロの時)は wan と綴る。この時の[u]はやや子音的。
uang (wang)
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解説
(解説)[u]→[ang]と続ける。
(ヒント)
前に子音が来ない時(声母がゼロの時)は wang と綴る。この時の[u]はやや子音的。üan (yuan)
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解説
(解説)[ü]→[an]と続ける。
(ヒント)
・ここの[a]は[ian]と同じように、音色が変化するが、単母音[a]のように発音されることも少なくない。・これは、対立する[uang]という音がないことから、[ian]と[iang]のように厳密に区別する必要がなく、音の許容幅が広いためである。・前に子音が来ない時(声母がゼロの時)は yuan と綴る。
① [-n] [-ng]の見分け方のヒント
漢字を日本語で音読してみましょう。
[-n]の場合、 ほぼ例外なく 5 「ン」で終わります。 例)飯 fàn-ハン
[-ng]の場合は「イ」か「ウ」で終わります。 例)明 míng-メイ、放 fàng-ホウ
② [huan][huang]の中の[u]の音色変化
第7課「舌根音」の「注意点②」を参照して下さい(「音節表」も参照)。
☆発展語彙