単母音の次は、それらを組み合わせた複母音を学びます。 複母音は中国語らしい音の響きを形成する主要な要素のひとつです。 日本語にはないので、次の点に注意して練習しましょう。
発音しながら口の形を変えると、当然音も変わります。 単母音の時は、音が消えるまで口形を変えないようにするのに対し、 複母音では母音が二つなら2段階、 三つなら3段階と母音の数だけしっかりと口形を作った上で 各段階の音を繋げることが大切です。
複母音は開口度によって、3タイプに分類されます。
前に開口度が大きい音、後ろに小さい音の組合せです。
ai
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解説
(解説)[a]で口を縦に開けた後、[i]に移行。
(ヒント)
[i]は単母音の時ほど口を横に引かなくて良い。
ei
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解説
(解説)[e]は舌を前方に出したまま発音し、そのまま[i]に移行。
(ヒント)
単母音[e]は舌を奥に引くが、 [e i]では[e]の後ろに[i](舌が前)が続くため、 舌が後ろに下がる暇がなく、[e]の音色が変化する。
ao
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解説
(解説)[a]で口を縦に開けた後、なめらかに[o]に移行。
(ヒント)縦に開けた口を前に絞る。 唇に軽く力を入れ、ねっとりと動かす。
ou
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解説
(解説)[o]で前に丸く突き出した唇をそのまま 前方に突き出したまま中心の円をすぼめて[u]。
(ヒント)
唇に軽く力を入れ、ねっとりと動かす。
前に開口度が小さい音、後ろに大きい音の組合せです。
ia (ya)
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解説
(解説)[i]の構え(横)から [a](縦)へなめらかに移行。
ie (ye)
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解説
(解説)[i]の構え(口は横、舌は前)から [e](口はやや縦に開く)へなめらかに移行。
(ヒント)
[e]は[i]に引かれ、舌は前に出たまま→音色変化。
ua (wa)
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解説
(解説)[u]の構え(前)から[a](縦)へなめらかに移行。
(ヒント)
まず唇を丸く前に突き出し、次に縦へ。
uo (wo)
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解説
(解説)[u]の構えから[o]へなめらかに移行。
(ヒント)
[u]で唇を前に絞って突き出し、次にやや丸く開けて[o]へ。
üe (yue)
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解説
(解説)[ü]の構えから[e]へなめらかに移行。
(ヒント)
[e]は[ü]に引かれて、舌は前に出たまま→音色変化。
3つの母音からなる副母音で真中が最も開口度が大きいタイプです。
iao (yao)
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解説
(解説)[i]の構え(口は横に引き、舌は前)から[a](口を縦に開ける)を経て、 [o](口を前へ・絞る)へなめらかに移行。
(ヒント)
①[i]の音はやや短め。
②前に子音が来ない時(声母がゼロの時)はyaoと綴る。iou (you)
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解説
(解説)[i]の構え(口は横に引き、舌は前)から[o](口を前)を経て、[u](前に突き出して窄める)
(ヒント)
①[i]の音はやや短め。
②第1声・第2声(音が短め)では主母音[o]が弱くなり、第3声・第4声(音が長め)では[o]が聞こえる。
→子音と結びつくと[o]が省略されて綴られる(*消える[o])
③前に子音が来ない時(声母がゼロの時)はyouと綴る。uai (wai)
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解説
(解説)[u](前に突き出して窄める)の構えから [a](口を縦に開ける)を経て、 [i](口は横に引き、舌は前)で終わる。
(ヒント)
①前に子音が来ない時(声母がゼロの時)はwaiと綴る。uei (wei)
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解説
(解説)[u](前に突き出して窄める)の構えから[e]を経て、 [i](口は横に引き、舌は前)で終わる。
(ヒント)
①[e]は[u]と[i]に挟まれ、舌は前に出たまま→音色変化
②主母音の[e]がやや弱いため、子音と結びつくと[e]を省略して綴る(*消えるe)が、 むしろ[e]を意識して発音した方がよい。 ただし、第1声・第2声(音が短め)では微弱になる。
③前に子音が来ない時(声母がゼロの時)はweiと綴る。